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特許権のより長い存続期間の機会…..Wyeth 判決

米国連邦巡回控訴裁判所は、特許期間 の調整(Patent Term Adjustment: PTA)の適切な計算方法に ついて、2010年1月7日にWyeth 対Kappos (No. 2009-1120) で判決 に達しました。この判決によって、最 近に特許権を得た特許権者に、米国特 許庁に対して追加の特許期間の要求を 費用の支払いなしですることができる 機会が与えられることとなりました。 また、米国特許庁も米司法省も、この 米国連邦巡回控訴裁判所の判決につい ての再検討はしないと決断しました。

1999年米国発明者保護法(American inventors protection act)の35 U.S.C. §154(b)の修正によって、出願手続きに おいて特許庁側で生じた遅れについ て出願人に完全な特許期間の調整が 約束されています。この約束には3 つの保障が含まれており、そのうち の2つがWyeth判決で審議されました。 1つ目は、35 U.S.C. §154(b)(1)(A)に規定されている 、特許庁の迅速な応答です。迅速な 応答をしなかった場合は、いわゆる ‘(A) の遅れ’を生じたことになります 。そして、この(A)による1日ごとの遅 れに対して、特許権者に1日ごとの 特許期間延長が認められます。‘(A) の遅れ’とは、特許庁が定められた 期限に従うことが出来なかった遅れ をいい、例えば出願から14ヶ月以 内に最初の拒絶理由通知を発行しな かった場合、拒絶理由通知に対する 出願人の応答から4ヶ月以内に特許 庁が応答しなかった場合、が含まれ ます。2つ目は、35 U.S.C. §154(b)(1)(B)に規定され ている、出願から特許権発行までの 出願係属期間が3年を超えないこと の保障です。この、(B)による遅れによ って、特許権者には3年制限を過ぎ た1日ごとに、特許期間の1日延長 が認められます。

米国連邦巡回控訴裁判所の判決前は 、特許庁は35 U.S.C. §154(b)(1)を以下のように解 釈していました。すなわち、適切な 特許期間の調整を決めるに当たって 、出願人には(A) の遅れ または(B)の遅れ のうちの大きいほうが認められるが 、その2つの遅れは組み合わせられ ない、と解釈していました。例えば 、特許庁が最初の拒絶理由発行まで に14ヶ月と20日を費やしたため に、20日の(A) の遅れを生じ、また、 出願から特許権発行までに3年と2 0日を要したために、20日の(B)の遅 れを生じたとします。その場合、Wyeth判 決前には、特許権の延長期間は 20日しか認められていませんで した。米国連邦巡回控訴裁判所の判 決は、この特許庁の解釈を覆し、(A) の遅れと(B)の遅れが同じ暦日に起こ らない限り、出願人には(A) の遅れ と(B) の遅れの両方についての特許期間の 延長が認められることとしました。

Wyeth判決前には、特許庁が計算した特 許期間の調整の日数について異議申 し立てをしたい場合には、特許権発 行から2ヶ月以内に、37 CFR 1.705(d)の規定の 基で再検討の要求を提出しなければ なりませんでした。Wyeth判決後に、特 許庁は、 (A) の遅れと(B)の遅れの両方を 含む特許に関して特許期間の調整の 再調整を要求する際の一時的な手続 手順を作成し、37 CFR 1.705(d)の規定の基での 再検討の要求を提出することなく、 また費用の支払いなしで、特許期間 の調整の再調整を要求することがで きることとなりました。この手続手 順は一時的なものであり、利用でき るのは、対象となる特許のみに限ら れており、Wyeth判決で認識された特許 期間の調整の計算の間違いを主張す るものに限られます。特許庁は 、2010年3月 2日までに、システムの ソフトウエアのアップデートをし 、この日以降に発行される全ての 特許について、Wyeth判決の基での正 しい特許期間の調整が得られるよ うにする予定です。

この一時的な手続手順を利用できる 場合として、2つ考えられます。1 つ目は、特許権が2010年3月 2日より前に 発行され、特許権発行から180日 以内に一時的な手続手順による要求 をする場合です。2つ目は、出願人 がWyeth判決前にすでに37 CFR 1.705(d)の規定の基で 再検討の要求を提出しており、Wyeth判 決前の方法に従った判決を受けた場 合です。2つ目の場合、一時的な手 続手順の基での要求は、37 CFR 1.705(d)の規定 の基での再検討の要求に対する判決 から2ヶ月以内に提出しなければな りません。

係属中の37 CFR 1.705(d)の規定の基での再検討の 要求については、Wyeth判決に従った特 許期間の調整が得られるでしょう。 この一時的な手続手順は、まだ特許 権が発行されていない出願について の特許査定通知で示された特許期間 の調整に関しての再検討には利用で きません。

この追加の長い特許件の存続期間を 得られる一時的な手続手順を利用す るのは、今がよい機会です。Scully, Scott, Murphy & Presser, P.C. は、この機会を利用するためのお手 伝いをさせたいただきます。最近に なって発行された特許権をお持ちで したら、この追加の存続期間を得ら れるかどうか判断するために、ぜひ 私たちにご連絡ください。








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